「すみません。大丈夫でしたか?」
「…え…っはあ⁉」
耳元で声が聞こえてそっちを見ると、
………あぁ名前わかんない……男が、なぜかあたしの左手と右肩を掴んでいた。
………どうやらあたしは、この人のおかげで転ばずに済んだらしい。
まずはお礼を言わな……
「夕陽くん! 大丈夫⁉」
「夕陽くん! ケガはしてない⁉」
…………は?
…あたしこの人しか視界になかったから、全っっっ然、気がつかなかった。
…こいつも女うじゃうじゃ引き連れてやがるーーーッ‼‼
っこれはさっさと礼を言って立ち去ろう‼
「ありがとうございましたっ‼」
あたしはさりげなく、左手と右肩に触れている手を振り払うと、すぐさまこの場を離れ……
………られない⁉⁉
えっ⁉⁉⁉



