「あの時も、お前嬉しそうだったよな」
「……っな‼」
あたしは顎にかかった手を振り払った。
「こんなの、嬉しいわけないでしょっ⁉⁉ バカっ‼‼」
あたしは全力疾走して家に帰った。
「あら、おかえり瑠奈。………あら? なんか顔赤いわね。熱でもあるんじゃないの?」
………お母さんに、こんなこと言われる始末。
もう最悪。
「大丈夫。熱ないから」
「え、ちょっと瑠奈…」
あたしはすぐに部屋に入り、後ろ手にドアを閉めた。
確かに、顔、あっつい………
胸に手を当てると、全力疾走したからなのか、バクバクと、心臓が速く動いていた。



