「……しの、はら……?」 「………」 ……返事はない。 あたしはもう一度、篠原を呼ぶ。 「…しの…」 「…っていうシーン、俺好きだった」 「………」 にこりと笑い、顔を上げた篠原。 「………え…?」 赤くなりながら、あたしは首を傾げた。 「…さっきの映画。あのシーン、俺好きだなあ」 「…………」 ………これは、からかわれたと解釈してもよろしいですか。 くっそ、不覚にもどきりとしたことを全力で悔やむ。 「瑠奈ちゃん、観てなかったの?」 くたばれ篠原。 てめーまじくたばれ。