「――――はい。 もう良いですよ」 「ん」 樹が笑いながら、恵君の怪我の手当てをした。 おかげで、まだまだ恵君は不機嫌。 成り行きで一緒の部屋に居ためぐは、漂う空気が重くて、息苦しかった。 声をかけたくても、何を言ったら良いのか、 めぐも恵君も、分からない。 重苦しい空気は、しばらく続いた。