――バンッ!! 制止の声も虚しく、 乾いた音が響く。 びくっとはしたが、めぐの頬が鳴らなかったのは、自分で分かった。 誰……? そっと目を開けて、辺りを見る。 すると、目の前にさっきまで張っていた去勢の影すらなく、 狼狽している恵君のファンクラブの人達が。 その目線の先に…… 「め、恵君! 恵君!!恵君!!恵君!!」