「なぁに?めぐ姉さん」 衣千香がめぐのところまで来たときには、 頭に血が上り過ぎて、くらくらするほどだった。 用件を言い、好奇の目線を注がれながら、中等部に帰る。 中等部に帰ったら帰ったで、周りは一歩距離を置いて接してくる。 正直うんざりしていたが、 ま、しょうがない。 とめぐは諦めていた。 思えば、めぐの人生は諦めることが多い。