うちは昨日のメールの内容を
仲の良い揖斐先輩に相談してみた
「…ということがあったんですけど
田口先輩とちょっとは近づいたってことですよね?」
「ちょっとていうかだいぶじゃない?
田口が女子に呼び捨てなんてめずらしい同級生でもさん付けで呼んでるんだぞ」それを聞いた時
なんかもうめちゃくちゃ嬉しかった
素直に喜んでた
「香田ならいけるんじゃね?」
って揖斐先輩も応援してくれた
だから言おう!って思った


ちょっと経ったある部活終わりに
みわが「いつ告白するの?言わないとずっとこのままだよ?」
と背中を押された
そしたらうちになんかスイッチが入ったみたいに今しかない!って強く感じた
「ごめん!みわ、ちょっと待ってて!」

うちは田口先輩の所へ向かった
「田口先輩!あの、えっと…
ちょっといいですか…?」
「おぉ、いいよ」
「あの、田口先輩……………
す、好きです!うち田口先輩が好きです
よかったら付き合ってくれませんか?」
言っちゃったーーーーー
これは後戻りできないよー
ってか緊張しすぎてもう何も言えない…

しばらくの沈黙…
空気重すぎでしょ

「…ごめん。今は部活に集中したい」

「…そうですか。…あの時間すいませんでした!さようなら!」
無我夢中で走った
涙がこぼれそうで目がにじんだ
泣いた
つらくてつらくて泣いた

「みわ…ダメだった。」
「帰ろっか」
「…うん」

その日は帰ってから
ずっとベッドで泣いた
日課だった先輩とのメールも
できなくなった

うちはその日から
田口先輩に自分から話しかけることは
なくなった
それに避けるようにもなった
目を合わせないようにしたり
姿を見つけたら逃げたり

そうしないとつらかったから
顔をみて思い出すと
涙が止まらなくなるから