桜が舞う春
うちはN高校に入学した

新しい場所
初めて見る人ばかり
すべてがうちにとって新鮮やった

うちはこの時
高校生活が自由で楽しいものばかりだと思っていた
この時は…

入学式が終わり
発表されたクラスは
知ってる人はまったくいなかった
「さゆ…香田さゆちゃん!
あたしゆりの!よろしくっ!」

そんなうちに話しかけてくれたのは
ゆりのだった
ゆりのは見た目はちょっとやんちゃっぽくて髪は染めただろって感じの赤茶交じりの髪だった
それにどこか人懐っこい感じだった

「よろしくっ!」
うちはそんなゆりのとすぐに打ち解けあった

ゆりのが
「部活どこに入るか決めた?」
と聞いてきた
「決めたよ!アーチェリーにするんだ♪」と返したら
「すご!かっこいい!
あたしは…サッカーマネかな」
「いいじゃん!かっこいい子ばっかだしうらやましー!!」
なんて楽しく会話しながら
うちらはそれぞれの部活に向かった

アーチェリー部の射場に行ってみると
先輩達が楽しそうに部活をしていた
でも弓で射ってる姿は
とってもかっこよかった

「あれ?新入部員希望?」
とちょっとマッチョな先輩が聞いてきた
「はい!今部活見学期間なんでのぞきにきました!」
「そっか、わかんないことあったら何でも聞いてね」
と優しい感じで言ってくれた

ちょっとしたら他にも1年生が見にきた
あの子…たしか同じクラスの
鈴宮…さん?だったっけ?
アーチェリー部入るのかな?
他にはメガネ男子が2人見にきてた

うち、浮いてないかな?笑
勝手に心配した 笑

アーチェリー部の新入部員は
うちと鈴宮さんと広末さんと
中学が同じだった妹子ちゃん
それからあのメガネ男子2人 笑

大丈夫かこのメンツ…

部活の新入生歓迎会ということで
一人ひとり自己紹介して
そのあとメアド交換大会 笑
先輩達は10何人もいるのに
全員と交換なんて大変すぎでしょ…

そんな中ある先輩とメアド交換した
ノリが良くてちょっと目が細い先輩 笑
「よろしくな、さゆちゃん!」
お、なんかかっこいいぞ(照)
「よろしくお願いします!えっと…
田口先輩!」
最初はかっこいいなってだけで
他の感情はうまれてこなかった

これがうちとヒロの出会い
この時はこの先輩を好きになるだなんて
思ってもいなかった