碧のことなんかすっかり忘れて…って、ホントに忘れてたわ。
こうなるともう碧の親離れとかどーでもいい。
すまんね、碧。
母さんはもう恋に走る年頃なのだよ。
『來華今何してんの?』
「今?……家で碧の親離れを嘆いてたところ」
『何それ…?』
…ですよね。
親いねぇだろ、って話かも。
「いやね、碧がなんか急な集会だとかで9時くらいまで帰ってこないんだって。淋しーくなってね…」
あー…もうあいつ帰ってくる前に寝ちゃおうかな。
『…じゃあ、來華んち行っていい?』
「は?」
あ、すいません。
即聞き返しちまいました。
だって、話唐突すぎんだもん。
『ら・い・か・ん・ち・いって・い・い・で・す・か?』
「あ、はいどうぞ…」
そんな細かく言わなくても聞こえるっての。
……じゃねぇよ。
見ろ私!!!リビングの現状を!!!!!!
あと何分でどのくらい片付けられるだろうか……。

