「たっだいま~」
碧の方が先に帰っているのだからいる筈。
けど、何も物音もしない。
リビングに入って、一番先に目に入るテーブルに紙切れが置かれているのが見えた。
『姉ちゃんへ
急な集会があったので、行きます。
9時頃には帰るから』
…シバくぞコラ。
これ、先飯食っててもいいのかなぁ…。
いや、別に気にせず食うけど…。
やっぱりさぁ…
……淋しいじゃない?
いつも一緒で何をするにも付いてきた可愛い弟が…離れてくの。
親のような気分でいたからこそ、やっぱり親離れは淋しい。
私も子離れしないとかなぁ~…。
それに、こーいう時だけ『姉ちゃん』って呼ぶの。
私の気を知ってるかのようにね。
…ホント、私の弟だよ。
自慢……ではないけどな(笑)

