「來華たちの故郷って、どんなとこ?」
沙茶が小首を傾げ、顔を覗きこんでくる。
おまっ……彼氏だよね?
なんでこんなに可愛ーのっ!?
「來華?」
「あ、あぁ、えっとね、いいとこだよ。山に囲まれて、田んぼばっかで。高い建物なんて、駅前のデパート1つと、それ以外は学校くらいじゃない?」
いいとこ……といいながらも、田舎っぽいとことしか言い様がないな……。
「來華、あと竹林じゃね?」
「あ、そか。あそこもいいよね」
「?」
あ、また沙茶が首傾げた。
じゃなくて。
「「修行するのにピッタリ」」
「……へ?」
竹林は平地で、結構広くて。
「闘うのに丁度よかったんだよね」
「……あぁ、そう」
沙茶、遠い目……。

