唇に残る感触。



最悪だ。



最悪なのに。




あの驚いた顔が頭から離れない。




「はぁ…」



仕事がまったく手につかない。





なんでこう運がないんだろうな。





そうは思いながらもさっさと帰りたかったので色んな物を書き終えていく。



職員室にプリントを届けた時に、



「あ」




綾香さんと歩くあいつ発見。




すごく仲良さそうな二人を見てると、




あんなハプニング、どうでも良くなった。