「ね、本当に書記になるの?」 麻衣耶が少し不安げにこっちを見る。 「ならないならない、牧野先輩好きにもならないから」 「あーもうこんな大勢の人の前で言わない~」 聞いてきたのは麻衣耶さんですけどね。 「あれ。鮎川じゃん」 「え?晴紀の友達?」 晴紀? 後ろを振り向くとまた違う女の人と歩いてる。 いや、別にわたしは関係ない。 会計を終わらせた麻衣耶が帰ってきたので、 「行くよ麻衣耶」 さっさと逃げるように階段を登っていく。