「そう言えば昨日勝手に帰ってごめんね?」 「ううん、全然大丈夫」 「良かった~沙良やっぱ優しいや」 教室の扉を開けるとまだ隣はいない。 少し安心しながら席につくと、 「晴紀はー?」 甘ったれた女子の声。 「まだ来てないよ~」 と誰かが言う。 「なんだぁ、席で待ってよ」 と、御大川晴紀の席に座る。 「あ、はじめましてぇ~」