俺様野郎は顔をしかめた。 「どうかした?」 「……いや、」 表情は前髪で見えない。 「お前 ……あーいや、」 「晴紀?」 「無理、すんなよ」 明日は赤い雨が降ってくるのでしょうか。 わたしは立ち上がって晴紀の顔を見た。 「偽物?」 「あ?」