「何名様ですか?」 「二人」 「こちらへどうぞ」 チラチラと目線を感じた。 こういう店にカップル二人は珍しいのか。 向かい合わせになって、座って気づく。 沙良の頬がピンクに染まっていた。 「沙良?体調悪い?」 「ちっちがう!そうじゃなくてね、あの、本当に大丈夫なんだけど、えっと」 沙良の目線が泳ぐ。