「先輩ありがとうございます」 「うん」 ゆっくりと頷く。 大きな目に見られて、少しだけ心拍数が上がった。 「先輩…どうしてそんなに優しく」 唇の前に人差し指を置かれる。 「それは内緒」 晴紀とはまた違って、丸い目に少し大人っぽい。 「じゃ、旅行についてもう少しわかったらまた教えるね」