「ちょっと…」 「沙良「晴紀ー!いるー?」 晴紀は若干舌打ちをする。 わたしから手を離すと振り向いて綾香さんの方へ向かった。 まあ、しょうがないし。 うんともすんとも何もないわけじゃないけど。 むしろ頭真っ白だけど。 なんてことを本人に伝えたらまた笑われそうだし。 「ねえ、鮎川さん、鮎川さんってば」 「は、はい」 そこにはチャラチャラした女の先輩が立っていた。