あたしが微笑むと、「…やられた」とボソッとつぶやいた。
「はぁ。おめーにはホントかなわねぇよ」
そう言って呆れたように笑っている。
周りのみんなも驚いていたが、すぐに大きな拍手に包まれた。
百合さん―――
どこかであたし達の事見ていますか…?
あなたがあたし達を引き合わせてくれたと思っています。
陸さんに出会わせてくれてありがとう。
そして
百合さんの分まで絶対あたしが彼を守るから
どうか応援しててくださいね―――
あたしのお腹の中には今小さな命が宿っている。
この子にはあたし達のような寂しい想いは絶対させない。
あたし達が小さい頃感じれなかった家族の愛をこの子には沢山あげたい。
ねぇ陸さん
あなたがくれた強くて大きな羽で
今度はこの子を守りたい。
だからずっとずっとそばで
見守っててね?
―――END―――



