まさかまさかの連続で、あたしは夢を見ているようだった。
「なんでサイズわかったの?これピッタリ…」
「おめーがいつも付けてる指輪借りてったんだよ」
全然気づかなかった。
ネックレスの時といい、サプライズがうまい…
制服には似合わないダイヤの指輪。
あたしは運ばれてきたコース料理を嬉し泣きしながら食べた。
「いい加減泣き止んだら?周りの視線が痛い…」
「しょうがないじゃんっ…止まんないんだもん」
「そういう風に泣くのもさ、これからは俺の前だけにしろよ?影で泣くな」
「…うん」
この日の事をあたしは一生忘れないだろう。
陸さん―――
ありがとう―――



