乱華~羽をくれた君~Ⅱ【完】



夜景が見えるレストランだった。


「え…なんで…どうしたの!?」


陸さんはあたしの腰に手を添えて、店員さんが案内してくれた窓際の席に座らせてくれた。


「今日卒業式だったろ?」


「だからって…てか…あたし制服…」


「気にすんな」


気にすんなって言われても…

せっかくこんな素敵なレストランなのに…

ちゃんとした服着たかった…


「どうしても、今日がよかったんだよ」


「なんで?」


目の前に座った陸さんも、こういう所に来慣れてないのか、少しそわそわしている感じがする。


「ちょっと手出して」


「手?」


陸さんがあたしの手の上に小さな箱を載せた。


こ…これって…


「開けてみて」


小さな箱のリボンをほどき、中を開けると…