夜景が見えるレストランだった。
「え…なんで…どうしたの!?」
陸さんはあたしの腰に手を添えて、店員さんが案内してくれた窓際の席に座らせてくれた。
「今日卒業式だったろ?」
「だからって…てか…あたし制服…」
「気にすんな」
気にすんなって言われても…
せっかくこんな素敵なレストランなのに…
ちゃんとした服着たかった…
「どうしても、今日がよかったんだよ」
「なんで?」
目の前に座った陸さんも、こういう所に来慣れてないのか、少しそわそわしている感じがする。
「ちょっと手出して」
「手?」
陸さんがあたしの手の上に小さな箱を載せた。
こ…これって…
「開けてみて」
小さな箱のリボンをほどき、中を開けると…



