あたしは頭の中が色々もやもやしていて陸さんの顔が見れなかった。


「なん、怒ってんの?」


それに気づいた陸さんがあたしの顔を覗き込む。


「お…怒ってない」


「…そ?ならいんだけど」


鼻歌なんかを歌いながら、単車にまたがろうとする陸さんの腕を思いっきり引っ張った。


「びっくりした。なんだよ?」


「なんでバイトの事みんなに言うの?あたしまだ始めたばっかだし自信ないのに。失敗もするかもしれないのに」


「あーそんなので怒ってたわけ」


あたしは陸さんを睨みつけた。


「そんなのって!」


「あのさ、あそこのマックって結構ガラわりーのもいんのよ、俺ずっと店にいれるわけねぇし、あいつらがたまに行ってくれりゃーいいかなって」


「え?」