ルシファーは、ゆうなの身体を優しく抱き止めると、俺の腕の中にそっと渡したーーー




「どうして…?何故なのです?」




マリアは驚いて、その場から動けずにいるようだった



『彼女を殺す事ができないからだーーー』



「貴方様はもう、誰の命令にも従わなくてもいいのですよ?



何故ーーー?」



『私はーーー彼女を愛しているから』



「愛…?まさかーーー



そんな…事。。。」




『…一目惚れだったーーー



初めて、私を人として見てくれた人だったーーー』




俺は記憶の中の、ルシファーをふと思い出す、



冷たい藍色の瞳が、俺を殺した時、揺れていた様に思ったーーー



そして、俺の腕の中で眠るゆうなが




伊織とかぶって見えるーーー



『彼女は伊織姫のーーー生まれ変わりだよーーー』



俺を見て淡々と話す



生まれ変わりってーーー



「んな事、何でわかんだよ…。」




グランデがゆうなの頬をそっと愛おしそうに撫でる