泣きじゃくる伊織ーーー



これは一体どういう事だ?



物取りでも入ったのだろうか?




状況がよく掴めないが




まわりには、沢山のこの家の家臣達が死体となって転がっていた



「ちょっと待ってろ!すぐ行くからっ!」



「っ!!!こ、来ないでーーー!!!!」



スッと立ち上がり、伊織はまわりに落ちているモノを俺目掛けて放り投げる



ーーー!?



「お前、、、目がーーー見えるのか?」




「キョウちゃんーーー、私が



ここにいる皆を、、、殺しちゃったの



だから、危険なのっ!絶対に来ちゃダメっ!!」




何言ってんだ?




俺は伊織の言葉を無視して、どんどん近づいて行った



「伊織ーーー?」



「キョウーーーちゃん?」



震えるコイツを抱き締めようとした時だった



「ーーーグサッ」



俺の背後に突き刺さる鋭利な感触、、、




「…。キョウちゃん?…ヤダ!!ーーーどうしたの!?」



ぐったりもたれ掛かる俺を



伊織は優しく抱き止めたーーー