「コンコンっ」



ノックの音が響き、リンレイが静かに入ってくる



「魔王城に居られるイオン様がーーー



先程、、、病に、倒れましたーーー」




『イオン様がーーー病気ですと?そんな…馬鹿な』




一瞬で場の空気が凍った



ーーーイオン様って、私が会ってみたかった人だーーー



「その情報はどこからだい?リンレイ?」



「…それが、こちらの…」



リンレイの後からもう一人女性が入ってきた



「失礼してもいいですか?」




柔らかな暖かな空気感を持った彼女は、私と目が合うとニッコリ微笑んだ




「これはこれは、、、マリア様ーーー」



名は体を表すって本当なんだーーー



フワッとウェーブのかかった長い髪



ブラウンの優しい色がとっても似合っている



綺麗なドレスを着た、、、小柄で天使の様な女性



「イオン様は今、わたくし共の教会に居られます、、、とても危険な状態でしてーーーほとほと困っておりますの。」