パッシーンっ!!!



「な!何をする!!」



私は、思わず彼女の頬をひっぱたいていたーーー



「化け物なのかもしれない、、、でも、あの人は、目覚めた時からずっと、、、歌を!!貴女に伝えようとしていた!!!


その想いが、伝わる筈の…貴女にほんの少しも伝わらなかったから、、、だから、目を覚まして欲しかったんじゃないのっ!!!


私だったら、辛くて辛くて、、、どうしようもないよ、、、」



彼女は、頬に手をあて呆然と私を見上げるーーー


「愛する貴女が、母恋しさに沢山の人の歌や命を奪って、、、そして自分が甦ったのなら、、、そんなのって、、、悲しすぎる、、、」



彼女の涙がふわふわと水中に舞うーーー



「千里さん、優しかったからなぁ、、、何とかしたかったのかも」



ロイが耳修石を手にそう言った



「わらわには、、、それは使えないのじゃ、、、すまぬ、、、」



使えないって、、、



「耳修石は王家の歌声を注ぐ事で、その力を発揮するーーー」