「瑠璃夏ちゃん…良かった。本当に良かった。瑠璃夏ちゃんは危ない状況だったんだよ。」

この人があたしの担当の先生…?
ずいぶん若いな。
この人にあたしの命預けられるかなぁ。


「あなたがあたしの担当医?あたしは…ちゃんと退院できるんですか?」


「はい。僕が瑠璃夏ちゃんの担当医の遠藤です。瑠璃夏の病気をなおせるように精一杯頑張ります。」

遠藤…この先生モテるんだろうな。
だって顔のパーツ全てが恵まれていてとても整っている。
あたしみたいに苦労せず、女の人を手に入れてきたんだろうな。


「遠藤先生、瑠璃夏をどうぞよろしくお願いします。」

「瑠璃夏、あなたは何の心配もいらない。今は怪我を治すために頑張ってくれればいいわ。」

ママ、あたしはどうなったの?
ママはいつもあたしに何の説明もしない。
瑠璃夏は何の心配もいらない。ただそれだけ。
それじゃあ分かんないよ。
どうして…。