おぶっている最中、背中から伝わる体の熱さに驚いた。


こいつ、相当熱あんじゃね?



心なしか息も上がってきてるような。

ヤベーな。



急がねーと。


俺は足早に保健室へ向かった。




ガラガラっと引き戸を引くと、先生が居てホッとした。
「先生ーー!まちこが倒れました!!」



「あーまたやっちゃったのね。
もう、頑張りすぎるんだから。」




先生はベッドに案内してくれた。



そこにまちこを寝かすと、
改めてその顔を見つめてしまった。


肌が白くって、
熱のせいで頬が上気してて、
...まつ毛長いし。
唇が....
紅をさしたみたいにさくらんぼ色で。



って変態!俺!


しかしなぁ。


同じ沖縄にいるのに、
この肌の色の違いはなんだよ。


自分の腕とまちこの顔の白さを比べてみる。


オセロみたいだな。



ここまでくると笑える。



.....よし、帰ろ。




俺はくるりと向きを変えてドアに向かった。


「あ、ちょっと!待って、名前なんだっけ?転校生だったよね。」

振り向くと先生がいた。

「新垣祐太です。」




「そう。祐太くん、悪いんだけど....まちこちゃん看ててくれないかな。私は職員室に用があるの。じゃ、よろしく。」



ポンポンと俺の肩を叩いて
先生は出ていった。




マジか。


ダイゴロウの散歩もあるのに。



看ててって。

ようするに居るだけでいいんだよな?



仕方なく俺は椅子に腰掛けて
まちこを見ていた。




━━━━




目が覚めた。あれ!俺寝てた!?

ムクリと起き上がってまちこを見ると



まちこも、目を覚ますところだった。




なぜか心底焦った俺は、スゲー音を立ててとなりのベッドに隠れた。


しまった。音が大きすぎた。
バレませんように。



カーテン引いてあってよかったぜ。



と同時に、先生が帰ってきた。

「あら、まちこちゃん。目が覚めた?」




そしてその後、先生はまちこがここに至るまでの経緯を説明し出した。



俺のことは言わなくてよかったのに!




はっずかし!!!


「さっきまで、ここに新垣くんいたんだけど....」



うおおおおい!
それ以上言うな先生!


しかも俺居ます!




先生は言うだけ言ったら職員室に行った。




しゃーない。知らんふりして出よう。



カーテンを開けたその瞬間。

目に飛び込んできたのは...

まちこの生着替えシーン!!!


「うわ!!」


「キャー....」


ここで叫ばれたら困ると思った俺は

反射的にまちこの口を手で抑えた。


「俺は外で待っとくから、着替えてろ!」


俺はそう言い残して
保健室を出た。


っあーーーービックリした。




鼓膜に心臓の音が響いてら。

ドキドキドキ....


ん?この感覚...


下半身を見ると。


やっぱり。


ムスコが元気になりかけている──

「ヤッベ!!」


静まれ!!静まれ俺のムスコ!


アイツのカラダのビジョンを忘れようとすればするほど思い出してしまう。




白い肌に
華奢なライン
そこまで大きくはないけど
キレイなチチ......っておいーーー!


違うだろ!違う違う!

くそー!


俺が一人で悶えていると。


保健室からドバターンと音がした。



アイツまた倒れたのか!?


俺は急いで保健室に入った。