そして。なんとか踏ん張って体育をやりとげた私は今。


なんと保健室のベッドの上にいる。



ガタンガタンガタガタ!!!




ん?なんの音だ?



「あら。まちこ起きた?もう、また倒れちゃって。無理しすぎ。」




保健室の先生は周りを見渡して、



「あら?さっきまで男子生徒が居たんだけど...新垣君だったかな?」


え!新垣君が!?


「もう帰っちゃったのかしら...あなたが倒れて、保健室にすごい顔で入ってきてね。あなたおぶって。先生ーーー!まちこが倒れたー!って。もー、必死で。」




え!

えぇーーー!



「本当ですか!?新垣君が!?」



お礼しなきゃだなぁ。


「そうそう。さっきまであなたのそばに居たのよ。」



「そうですか...今後気を付けます。」


先生はニッコリ笑って職員室に行った。


そういえばまだ運動着のままだ。

着替えなくちゃ....

私はのろのろと教室に戻ろうとベッドから足を出した。





その時、荷物置き場に
私の荷物が準備されてるのに気付いた。



ここまで、してくれたんだ....


若菜.....本当に助かる。お礼しなきゃ....



私は制服を取って、運動着に着替えた。

てか、着替えてる最中だった。




突如となりのベッドから現れたヤツ....
新垣!?

バチっと目があった。

「うわ!」

新垣がぎょっとした顔をして短く叫んだ。

「キャー...んん!」


私の悲鳴は新垣の手によって封じられた。



「うるさい!シーーー!俺は外で待っとくから、着替えてろ!」


そう言って足早に保健室の外に出ていった。



なんでーーー!
なんで新垣がそこに!?


しかも、私のカッコ。
運動着のズボンにブラ。


最悪だ。

それに
ヤバイ、顔が熱い。血がのぼってる。

このままじゃ、また私....



ドターン!!


するとすぐさま
ガラガラっと保健室の開く音、


続いて
「大丈夫か.....うわー!せめて最後まで着替えてろよ!って違う!こんなことしてる場合じゃねー!!」
新垣。の声がする。


アホな心の葛藤丸聞こえなんですけど....



そこで私の意識は途切れた─