「うーん。それにしても種っていったいなんの種な訳?それに花が咲くまでって、いったいいつまでよ?もう訳わかんない!」
  と琥珀は思わずため息を漏(も)らした。




  が、しかし琥珀はその種付きの手紙と風船を取りあえず家に持ち帰る事にした。




  そして家に着くと琥珀は疲れていたので、まずはバッグをリビングのテーブルに置き、着ていた上着を椅子の背もたれにかけて、そのまま椅子に座り暫(しばら)くじっとその風船と種を眺めていた。




  そして酔いが少し醒(さ)めた頃、琥珀は早速ベランダに出て園芸用の小さなスコップでプランターの片隅の土を少し掘り起こし、その種を蒔(ま)いた。