小菅峻哉(こすげ としや)がひきこもり生活に入ったのは高校生活を始めて少ししたあたりからであった。ひきこもりのきっかけは父母の離婚である。




  父親が母親の他に女を作り自分と母親を捨てて家を出て行った。少なからずこの事が峻哉の心を絶望の淵へと突き落とした。




  その挙句峻哉は部屋の鍵を閉め外部からの接触を一切遮断した。




  そんな峻哉はただ生きる屍(しかばね)のようだった。