「……外で待ってて。」
「はーい。」
うちは今度こそ踵を返し、空いている席に向かった。
一連の流れが終わってから、うちは時計を確認した。
そろそろ11時。
12時までには戻らないと。
わたしはカウンターに休憩を叫んでから、スタッフルームに入った。
着ていたエプロンを外し、そこから外に出る。
──…だがうちは、店の前に行った瞬間に、宮野を見つけることになる。
宮野は、数人の女子に囲まれていた。
逆ナンか。
その中心にいる宮野は、少し背は低いがもう少し年上に見えなくもない。
しかも、へらへらと笑っている。
だがその口は、こう言っていた。
「でも、ごめんね?俺さあ、彼女待ちなの。」
彼女……?
うちは首をかしげた。


