「宮野…真夏?」
「……あ、蒼井 凛夏?」
うちらは、数秒間見つめあっていた。
てか、宮野と他の人絶対年齢違うでしょ。
「何?お前の知り合い?」
1人が宮野に訊ねた。
宮野はチラッとうちを見てから、答える。
「ん、そう。クラスメートだよ。」
そう、クラスメートだ。
宮野は整った顔立ちと面白さでモテるのだが、これと言った関係はない。
「えっと……4名様ですか?」
うちはよくある文句を口にした。
「あ、俺はいいや。」
宮野が平然とそう言った。
「あ、そう?じゃあ3人で。」
「かしこまりました。」
うちが踵を返して席に案内しようとしたとき────
「蒼井ちゃん。」
まるで、名前のようだった。
うちは振り向く。
「ちょっと、話そうよ。」


