ドンッ────── 盛大な音が響いた。 つられて、顔を上にあげる。 そこにはもちろん…… 大輪の花が、咲いていた。 「おー、間に合ったなぁ。」 真夏は隣で、能天気な声をあげた。 次々と打ち上がるから、聞きづらいけど。 「凛ちゃん。」 真夏に呼ばれ、うちは顔を上げた。 「出店、見よっか?」 その無邪気な笑顔に、うちの胸はドクンと脈打った。 あぁ、この感じ─── 知ってるなあ。