あたしも部員に混ざって、試合を眺める。




しばらくして決着がついたようで、どうやら中野が勝ったらしい。




「くそ、また負けたわー!」



「…まぁ、いい勝負だったんじゃねぇの?」






「…こらあんたら、見てないで筋トレの続き!」



そんな2人を横目に見つつ、あたしは部員に声をかけた。






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その日の帰り、あたしはいつもと変わらず、要の隣を歩いていた。




「ふぃ~、しかし遥の奴はほんまに強いな!練習してないくせに強いなんて反則ちゃうかー」



要は中野に負けたことに納得いかないらしく、また文句を垂れ流している。




「…そういうあんただって、練習サボってるくせに中野とほぼ互角だったじゃん」



「ん?まぁそれは才能っちゅーやつやな!ははっ」




…くそ、今すぐここで殴りたい。