そんなこんなで部室へと足を進めていると。





「お、遥やん!やっほー」



「……おう」




要の親友、中野遥(なかの はるか)とばったり出くわした。




この男、あたし達と同じ高2のくせに生徒会長を務める優等生。




…正確には、優等生を演じている。




「なんやー、今日は部活出るん?」




「あぁ、まあ」




中野は、要と同じあたし達バスケ部のエース。




だけど生徒会長なだけあって忙しいらしく、なかなか部活には来れていない。





「おっしゃ!遥いるんならやる気も出てくるわ!早よ部活行こー」




コイツ……さっきまでの文句はなんだったんだ。