放課後、人がまばらになってきた廊下をコイツと歩くのにも、慣れてしまった。




「鈴、今日の練習メニューなんやったっけ?」



「決まってんじゃん、筋トレ」



「えぇ~、またかいな!」




そう文句を垂れ流すコイツは、こう見えてバスケ部のエース。




あたしはそのマネージャー。







コイツ──要と付き合ってからというもの、あたしの人生は良い意味でめちゃくちゃだった。