僕が初めて人を好きになったのは。いつ頃だっただろうか?しかも異性つまり女性である。そう女の子、女子、少女、言い方は色々あるがいわゆる初めてする恋愛そうつまり恋そう初恋である。まだ恋と呼べるかもわからない幼稚園に通っていたあの頃いつも席が隣だったあの女の子名前は確か福島葉子ちゃん。いつも一緒に遊び、一緒に歌い、一緒に給食やお弁当を食べ、仲良く過ごしていたあの頃今思えばあれが僕の初恋である。とにかく幼稚園に行くのが楽しかった。年中さんの一年間同じひまわり組だった年長さんになりクラスが別れてしまい。僕はふはふじ組で、葉子ちゃんはつばき組になったたまに廊下で会うと手はふってくれるものの新しい組の子と遊んでいるので話す事はほとんどなく切ない気持ちだった。そんなある日。休み時間に葉子ちゃんがいきなり僕のふじ組まで来てくれて話しかけてきた。僕はすごく嬉しかったのだが葉子ちゃんはちょっと悲しい顔をしていた。どうしたのと聞くとお父さんの仕事の転勤で引っ越す事になり幼稚園にもう来なくなることを告げられた。僕は思わず泣き出してしまった。葉子ちゃんも僕につられて泣き出してしまった。まだ好きになる事すらわかっていなかったあの頃一緒にいるのがあたり前だったあの頃今思えば笑ってしまうような出来事ですがあれが今思えば僕の初恋である。好きなんだけど好きとも言えない。好きだと言う気持ちにさえも気づかない。ただもう会えなくなるのが悲しくて涙が止まらない。切ない気持ち今思えば笑えるけど懐かしく思えるあの頃初恋とはそんなものなのかも知れません。