その柔らかい肌に牙を突き刺し、埋め込む。
「っ」
触れている肩がビクッとこわばるのを感じても、もう止まらない。
口の中に広がる甘い甘い蜜に意識を持っていかれそうになるが、必死に耐える。
少しの吸血の後、今度はしっかりと自我を持ったまま牙を抜く。
「っ。…もういいのか?」
「はい…。」
視線を合わせて後悔した。
それはあか。
あかく、赤く染まったその瞳には隠しきれない獣の姿。
私には、手なずけられない。瞬時にそう悟る。
血のにおいが充満したこの部屋で、欲望の赤が私たちを飲み込もうとした時だった。
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