「川村、待てよ!!」思わず拓也の手を掴んだ。拓也が私を捨て、美加を選んでしまうのが恐かった。寂しかった。独りになりたくなかった。 拓也は避難がましい目で、私を見下した。 「川村と買い物に行っていたのは、お前の誕生日プレゼントを選んでもらっていたんだ。驚かせようって、内緒にしていたんだ」