失恋
    

       ~那智サイド~


 「好きです」

 「ゴメン・・」

 久世那智ただ今、高1夏、2度目の恋はあっさりとおわってしまった(泣

 「おっまたふられたのか。那智。ドンマイ(笑」
 
 声のするほうを見るとあいつが立っていた。

 「何であんたがここにいるのよ。健太!」

 こいつは神野健太。家が隣ののいわば幼馴染。何故か知らないけど小さい時からよくいじめられていた。

 「だって面白そうだったから(笑」

 「あーもう、健太のバカ」

 健太を叩こうとすると

    パシ

 また止められた。 

 「こんなんだから彼氏が出来ないんじゃないの(笑」

 「健太だって彼女いないじゃん」

 「オレは大丈夫。だってオレ、モテるもの」

 確かに健太はモテるけど・・今、言われるとなんか腹が立つ。

 もう1発叩こうとすると

 「あれ、那智何してるの」

 「あ・・梨亜ちゃん」

  救世主登場。梨亜ちゃんは私の親友でとても可愛い。栗色のボブで小さい顔、背も高いし、スタイルも良い。おまけに性格も良い。私が親友でいいのか迷う時もある。

 「梨亜ちゃん聞いてよ。健太がまた、いじめてくる」

 「バ、バカ、梨亜に言うな!」

 突然健太が慌て出した。ふと、梨亜ちゃんの方を見るとめちゃくちゃ健太を睨んでる。

 「け~ん~た~。私の那智をいじめないでよ。いい加減にしないと、次は獲られるよ」
 
 「梨亜、お願いだからそれ以上は言わないでくれ。」

 り、梨亜さん強い・・健太も梨亜ちゃんには弱いんだ!良いこと知った♪

 「それじゃあもう行こうか、那智。健太!もう柚乃をいじめないでね!」
 
 帰るときに健太の方を見たら鬼の形相で私をめちゃくちゃ睨んでて怖かった・・・!

 てか、何で私を睨むのよ!!!