それにあたしチョコレートダメなんだよね。

貰えるのは嬉しいけど、匂いがしただけで気持ち悪くなっちゃうから。


「ほら、これで良いならやるよ」


「わーい、ありがとうマッチャン」

「ありがとうございます」

一個ずつ受け取りお礼を言う。

「おしっ、準備も終わったことだし二人とも帰って良いぞ。そろそろ新入生が来る頃だしな」


そっか、遠くから来てる子はもうそろそろ来る時間だね。

それじゃあ、あたしたちがいたらダメだよね。

「「失礼しましたー」」


職員室を出て昇降口に向かった。


「あー、疲れたー」

「ごめんね、手伝わせちゃって」

「ううん、大丈夫だよ。凪沙一人でやってたら間に合わなかっただろうし」

うん、多分……いや絶対間に合わなかったと思う。


「こういう時はお礼言われる方が良いな」


「亜李菜、手伝ってくれてありがとう」