酷いことするよね。

だから、亜李菜はその子の事が嫌いみたい。


「あーもう、思い出しただけでもイライラする!!」

「ま、まぁ、落ち着いて亜李菜。その子がここに来るとは限らないんだから」

「そうだけどー、嫌いなんだからしょうがないじゃん」


しょうがないとしても、ね?


愚痴を漏らしながら椅子を並べていく亜李菜。

こうやってみていると、どれだけその後輩が嫌いなのかがこちらも嫌ってほど分かる。



着々と椅子を並べていき、あと一列で椅子並べが終わろうとしていた。

「亜李菜、あと少しで終わるね。これ終わったらお昼食べに行こう」


「あ、ホントだ!やったー、やっと終わるぅ~!」

今まで休憩もせずに並べてきていたから亜李菜はぐーんと両腕を上げた。