「……リボン裏返しだよ。」


そう言って私の制服のリボンをそっとつまんだ。

……あ、私てっきり。


「……うわっ、恥ずかし!!」


私は思わず蒼空から顔を背けた。


リボンが裏返しなのが恥ずかしいのはもちろんだけど、……自分の勘違いに頬に熱が集まってくるのを感じた。


……胸、触られるかと思った。


こんなこと蒼空にバレたら何言われるか分からない。
私の彼氏は、結構な毒舌なのです。


とにかく目ざとい蒼空にバレないようにしなきゃ。

そう思い、冷静を装ってちらっと蒼空を見た。

すると、意地悪な笑みを向けて私を見下ろしている蒼空サマ。


……時、既に遅し。


「……ふっ、顔真っ赤。何、期待した?」


挑戦的な目で私を捕らえる蒼空に、胸がドキンと音を立てた。

ダメ、……もうホントにやばい。


「蒼空超かっこいいー!ほんと大好き!」


どれだけ私をきゅんきゅんさせるつもりだこの野郎!