私、倉木うたは高校3年生の普通の高校生です。
成績は中の下くらい、運動もそんな感じです。

そんな取り柄という取り柄もない私ですが自慢出来ることが1つあります。

それは……、


「何してるの?早く帰るよ。」


そう私に声をかけてきたのは付き合って1ヶ月になる天野蒼空、私の彼氏です。


「あ、待って……!」


急いで机の上にある鞄を引っ付かんで教室のドアにもたれ掛かってる蒼空のもとへ向かった。


私が来たのを確認すると少し笑って教室から出た。
私も後を追う。


「ねえ、何でちょっと笑ったの?」


蒼空は私の歩幅に合わせてくれないので小走り気味で聞いた。


「……いや、別に。」


そう言いながらも、肩が揺れている。
これは何かあるよね!?


「嘘、だって明らか笑ってるじゃん!」


すると前を向いて歩いてた蒼空がふいに足を止めてこちらに視線を向けた。

視線が絡むとちょっと照れる。


そんな私をよそに蒼空は、私の胸元に手を伸ばした。


な……何ですか!?