「おまえ太るぞ??」
うるさい!!
どうせあたしはこれからどんどん太ってくんだよ!!
「太ろうがなにしようが甘いもの食べてないとやってらんないよ!!」
甘いものないとやってられないし
「よくわかんねー…」
いいよ、わかんなくて(笑)
このときはふつうに楽しかった
このときはまだ気づいてなかった
まさかこんな近くにいたなんて
隣の席に座っていた高校生の二人組
その二人組が立ち上がってそのうちの一人がじっとあたしたちを見つめていた
いや、あたしじゃなくて村瀬を
あたしはその子を見てはっとした
……………は、遥ちゃん!?
まさかの元カノとの遭遇だよ……
「……あ、碧」
遥ちゃんは村瀬に声をかけた
あたしは遥ちゃんから視線を逸らしてパフェにスプーンをのばした
「……遥??」
すごく気まずい
早くいなくなんないかな……
でも遥ちゃんと一緒にいたもう一人の子が美姫ちゃんじゃなくてほっとした
「……甲子園……惜しかったね
あたしもテレビ見て応援してたよ?」
少しぎこちなく話す遥ちゃんの顔はほんのり赤かった
「……だな
もう少しだったんだけどな」
「お疲れ
じゃあね……」
手を振って歩き出した遥ちゃん
普通の何ともない会話だったけどあたしからしたらなんともいえない感じ
まだ村瀬のこと好きなのかな??

