涙うさぎと雪うさぎ



二重人格!?
What??

「誰が――…、」

『学校での自分と家での自分全く同じだと思うか?』

「うっ…」


全然これっぽっちも思わないけれど、それはあまりにも酷い言いようだよ。

ユキトは私の顔を見ると困ったような笑みを浮かべてた。


『俺は素のお前のまんまでいいと思うぞ?』

「――いやっ、」


こんな私じゃ誰も好きになんてなってくれないもん。
分かっている。

自分が素直じゃないことも、可愛気がないことも全部わかってるから何も言わないで。

誰からも好かれなくてもいい。
私はただ一人、ユキトにさえ嫌われなければそれでいい。


私がしょんぼりとした時、ユキトは私の頭をぽんぽんと3回撫でる。

私はユキトの首に腕を回して、キスを…しようとするけど届かない。


「ユキト、」

『ん、』


ユキトは長身の体を腰から曲げるようにして私に合わせる。