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―…あれからきっかり5分後に起こされた私は未だベッドの上から動いていない。
寝起きで少々ご機嫌斜めだった。
『あ、コラっ…寝るなって』
「ユキトのいじわ、る――…グスンっ」
『な、泣くなって!』
本当は泣いてなんかいないケド、慌てるユキトが面白いから泣きマネを続行してみる。
「だって、ユキトが…」
『あのなー?今日から新学期なの、…俺の言ってる意味分かるか?』
「分かっ…りたくない!」
『そんなじゃ示しがつかねーだろ?』
「いいもんっ!!」
『よくねーよ、お前は』
「、」
『――生徒会長だろうが、』
「むむ…、」
そう、私は生徒会に属している。
それも学校の中で行事がある事に何かと忙しくしている生徒会長。
だけど、それは
「ゆ、ユキトだって!」
『はいはい…俺も副会長でしたね』
私たちは生徒会メンバー。
新学期の今日はまず朝からあいさつ運動とやらがあるから、昇降口の前に立っていなければならない。
その上、始業式が始まれば会長挨拶やら何やらで駆り出される。
『てか、お前に憧れて生徒会入りしてくる子達が今のお前見たら幻滅するからシャキッとしろよ。な?』
「…チッ」
『舌打ちしない。オイ、二重人格なのバレたら厄介だぞ?』
