今日は、写真撮影。
姫璃は、ドレスを着て、
竜樹は、ちっさなスーツを着て、
二人で撮る。



俺たちの結婚式を
ミニチュアにしたようで、
可愛くて仕方ない。
手をぎゅっと繋いで、
ニコニコと笑う二人は、
本当に仲が良くて。
このまま、何事もなく、
大きくなってほしいと思う。



最後の一枚になって、
姫璃が突然キスをした。
はじめて、姫璃からするもんだから、
竜樹も驚いている。
カメラマンさんも、
驚きのあまりシャッターを押してしまい、
最後の一枚は、二人のキスになった。





将来にも残るんだぞ?
ま、可愛いからいっか♪
なんて、甘くなってしまう。




「パパ!ひめたんね、
おっちくなったら、パパと結婚したいけどね、りゅうたんとも、したいの!
ダメ?」




姫璃の方が、呂律が上手くまわってる。



「ダメだよ。
パパは、ママのだから。
姫璃も、いつかきっと分かるよ。」



姫璃は、小さくて短い首を
傾げてみせた。
わからなくていい。今は…
だけど、いつかわかってほしい。



今日、竜樹にした、キスが。
いつか、別の相手とするようになること、
誰かを愛すること、
誰かを愛しいと思うこと、
誰かと人生を共にすること、
色々な段階を経て、
君たちが生まれたこと。