~さよなら皆のアイドル~






俺は、中3の柴田竜弥。
自分で言うのもなんだけど、
かっこいいと思う。





俺は、バドミントン部に所属している。
大会に出たら分かるけど、
正直、他の学校の男子バドミントン部のやつらは、キモいやつばっかだ。





眼鏡がやたらと多いし、
汗臭いし、太ってたり、チビだったり…

普通がいねぇってゆーか…





だから、俺は皆から告白もされる。
正直、試合中の声援は、
うるさいと思う。
けど俺は、サービスするんだ。
極上の笑顔を…






ただ、一人…
告白されない女がいる。
同い年のバドミントン部。
働き者で、俺的には一番可愛い。
強いか弱いかでは、強い。
チビのくせに、よく動く。






俺は、いつも思う。
「声を聞かせて…」
と。
俺は、こいつの声を聞いたことがない。
好きな訳じゃないけど、
気になる。
この子は、どんな声をしているんだろうか。





亜弥南 姫華。
こいつだけが、俺から手の届かない女。




てか、ずっと思う。
テストのとき、こいつかわいそうじゃね?
名前の画数、多すぎだろ。




いつも、目は合うのに…